社長からのメッセージ(株主通信2017年12月より)

株主の皆様、いつも当社へのご期待と関心をありがとうございます。
6月以来のお手紙となります。

“息吹”と“葛藤”、わたしは今その両方を感じています。

まず、“葛藤”についてお伝えさせて頂ければと思います。
当社の収益体質はこの2年ほどで格段に良くなりました。全売上に占める当社の主力データライセンス売上比率が40%を超えるようになってきており、粗利率もこの2年で倍近くになっています。古くからの株主の皆様には、本当にご心配をおかけしました。数年前までの赤字が出るような状況では、今はありません。
データベースサービス会社として新たな、そして確かな一歩を踏み出した、ということは間違いありません。ただ「何かが足りない」そんな思いに駆られることも少なくありません。会社として足りないものは、いくつもあります。エンジニア、営業、プロジェクトマネージャー、まだまだ足りません。社内の文化や成長環境もまだまだ目指しているものとは遠いです。
素晴らしいプロダクツやサービス、より先進的なR&D、そして売上も利益も、まだまだ足りないものはたくさんあります。ただあらためて、“ソケッツならではのオリジナルのビジネスモデル”への渇望をたいへん強く感じています。確かにライセンス先は急速に広がってきていますし、その先の広がりは楽しみなのですが、感性データベースならでは、感性AIならでは、いずれにしても世の中でどれだけ使われるか、「使われてなんぼ」という世界で、売上は「使われる量」利益は「その中での価値」と考えると、本当にわれわれの感性AIはまだまだ使われていないのだな、という事実に向き合っています。もちろんだからこそ、まだまだこんなものではありませんし、だからこそ、よりファイトしていくのですが。
この渇望感はわたしにとっては強烈です。自分も今、開発チームの一員でもあるのですが、良いものが出来る喜びとは別のところで、悶々としています。皆様にお約束します。当社は2018年に必ず、まずはソケッツならでは、感性AIならではのビジネスモデルを創ります。そしてそれを2020年に向かって、今の社会に無くてはならないものにします。
どんなに良いデータベースも、日本でも、たとえ世界でも希有なデータベース技術でも社会で使われなければ何の意味もありません。自己満足でしかありません。みんなでより良い開発、より良いサービス創りを続けます。そして皆様に知って、使ってもらえるように必ずします。葛藤をやめることをしません。

“息吹”これは当社のもうひとつの今です。
創業以来、結果的にここまで、エンターテイメント×テクノロジーの世界を切り開いてきたのですが、いよいよそのうねりが、波となって目の前に現れてきました。エンターテイメントは、経験、勘、人脈、歴史、才能、情熱、これらによって支えられているのは、昔も今も、そしてこれからも変わらないと思います。しかしこれからは、もうひとつの支えるものとして“データ”、この存在が、エンターテイメントビジネスに新たな可能性や価値を生むと信じています。エンターテイメントを創る世界に、データや感性AIが入っていくことは、まだまだこれからだと思います。ただ、エンターテイメントを広げたり、繋いだり、届けたりする世界は、データのより高度な活用により一気に変わっていく可能性があります。
当社が実現したいことは、もっと音楽、映像、書籍などがより多くの人達に届いていくこと、それによってクリエイターやアーティストが報われること、その結果、より良質なエンターテイメントが社会に生まれていくこと、それらを繋ぐことにあります。それらを目的に当社は、独自の感性データベース、AI、ブロックチェーンなどの技術開発を続けています。そして、わたしは良質なエンターテイメントは、人に気づきや想像力をもたらすと信じています。
わたしは、現在のAIスピーカーに代表されるVoice Assistant(音声応答)の仕組みは、エンターテイメントの世界を今までに無いカタチで広げていくと思っています。ただ今の仕組みではまだまだ、今までに無いカタチ、とまではいえません。いわば単なる音声命令システムです。
もし横にものすごく音楽や映像や書籍などに詳しい人がいて、詳しいだけでなくセンスのいい人がいて、その人が自分のことをすごく良く分かってくれていて、何気ない会話から「なんかいい感じ」「いつものやつ」「ちょっといつもと違うやつ」この3つの言葉のやりとりで、その時々の自分に合った良質な音楽、映像、書籍、エンターテイメントに触れることができたら、をソケッツは実現します。ソケッツが創業以来開発をしてきたオリジナル感性メタデータ、現在取り組んでいる感性AIは、このような人間の曖昧な好みや感覚をマシンリーダブル(機械が理解することができる)にすることに最も適しています。
そして音楽、映像、書籍は、いうまでもなく、人間の感性の塊です。エンターテイメントを通じ人間の感性に寄り添える技術を創るソケッツが向かう先は、人それぞれの、その時その時の感性を繋ぐ生活提案です。つまりマーケティング、広告となります。
音楽、映画、ドラマ、書籍などから得た人間の感性のしずく、それらのデータベース化で培った技術を、旅行、イベント、グルメ、ファッション、食品、飲料、不動産、そして自動車へと広げ、ソケッツにしかできない「人の感性と触れ合う価値ある生活提案サービス」を創ります。

「エンターテイメント×テクノロジー」発 「感性マーケティング」行
これがソケッツの道標となります。
道はまだまだ険しいです。ピンチもあればチャンスもあると思います。
どんな事実にも向き合い、乗り越え、突き抜けていきます。
一歩、一歩、ただし歩みはより強く速くしていきます。

お陰様でこの半年で、Yahoo!様へのデータライセンス、ユニバーサル ミュージック様でのデータ・ドリブンのマーケティング支援コンサルティングも始まりました。当期の残りもデータ・サービスライセンスは、まだ新たな提供を開拓していきます。
そして当社ならではのAIスピーカー向け音楽AI(Voice Assistant for Music)もどこかで皆様に良い報告を出来ればと思います。

ソケッツの感性メタデータ、感性AIは、人の気持ちと機械を繋ぎます。そして、人と人を繋ぎます。
もっと人の想像力を広げることに役に立ちます。
たくさんの人に使ってもらえるようにします。

株主の皆様の期待や関心は、わたし達のエネルギーです。
ソケッツならではの感性データ技術で、皆様と共にまだ見ぬ人の感性の翼を広げることにチャレンジできればと思っております。
どうか、引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

代表取締役社長 浦部浩司

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